全力リラックス!辻タダオ
おぐまゆきとのユニット「中前適時打」メンバー辻タダオのブログ。生年1964、生れ高松、育ち三多摩、元々の「本籍」は那覇、多摩市在住町田市勤務。中学吹奏楽部 町田市立忠生中学校 ・高校吹奏楽部 都立町田高校 ・大学ビックバンド 立教大学NSH 職歴 パチンコホール業界 →ブルーベリー農家。大阪近鉄からの東北楽天ファン。中前適時打は2016年4月結成。作詞作曲、key&vo 漫画原作等を手掛ける。心の師谷岡ヤスジ。無党派。表現規制反対派。ピアノはコードブック派我流。断煙断酒断パチ継続中。
前々回の投稿はさらに文章の構造から若干手直ししました。
と申しますのも
「心酔している人物」について
書いているわけですから
やはりその「隙」はちょっとでも減らしておこう、
と。
自分としては珍しく真面目に物事に取り組もうと
そう思ったのでした。

ただやはり
アドリブ感とかも
残したいので
基本このカテゴリーは
原資料であるところのヤスジ師匠の著書
を目の前において丹念に読み込んでから書く
のではなくて
かつて読み込んだ「記憶」を頼りに書く
というかたちになるべくもっていこうかな、
と。
しかし100%ということでもなく
臨機応変にいきます。

前回のタベルーマンは
読んでから書きましたし
前々回の「キ行変格活用」は
記憶だけを頼りに書きました。
「現物」は保有していますけど。

今回は師匠晩年の傑作
「のんびり物語」についてです。
これについては「記憶」だよりで
PCのまわりには何も置かずに書いてみます。

のんびり物語はモーニングで連載されてまして、
珍しく「毎回オールカラー」で
単行本も大判でオールカラーの全3巻でした。
さらに珍しかったのは
「毎回動物の父と子が出て来る」
と「設定のしばり」もあったのです。
異例づくめです。

前回タベルーマンの紹介で
「ヤスジ師匠の描く子供は大概可愛くない」
と書きました。
のんびり物語の場合は
必ずしも可愛くなくはない
感じで「子」が描かれてます。
オールカラーということもあるかもれません。

さて記憶をたどって
印象的なエピソードを・・・
となるとまず出て来るのが
「テントウムシの父と子」です。

そもそも「テントウムシの父と子」
の見た目が
あの背中の七つ星を背負った大きいやつと小さいやつ
で科学的にあってるのかどうか
とかは
ヤスジワールドでは気にすることではありません。

テントウムシの父と子は
村(そん)の木の下でキセルをふかす
定番キャラ「タロ」らしき牛に「煙害」を訴えようとします。

で、父が子に
「おまえがツーイしてきなさい」
と指示するのでした。
「ツーイ」は「注意」のことだな
とよく訓練されたヤスジファンにはすぐわかります。

で案の定子供は
「やだよ父ちゃんが行ってきなよ」
と反抗し
会話を重ねていくうちに
「もしかして父ちゃん自分で行くのが怖いんじゃないの?」
と言い始める
みたいなね。
そこからあれこれ繰り広げられる、
と。

なかなか哀愁ただよう一編でした。

次に印象に残る一編は
「父と子」というパターンから
ちょっとずれた
「豚の一家」のエピソードですね。
「妻」も出て来るという変則系です。

養豚場で飼われているとある豚一家の父が
養豚場主の「意図」を疑い始めます。
で、その疑いが「確信」に変わったところで
妻子に「おまえら出されたメシをガツガツ食ってるんじゃねえ」
と強く指示するのです。
妻子は「????」状態です。
なんで?
なんで食べちゃだめなの?みたいな。
だっておいしいじゃない
ありがたいことじゃない
みたいな。
このあたりの細かい言葉の応酬もまた
いちいち爆笑ものなのですが
そこは省いて肝だけ紹介しましょう。

父はなかなか自分の意図を察しない妻子に向かい
言い放つのです
「おまえらそうやってガツガツ食ってると
やがて人の食卓を飾ることになるぞ!」
と。

妻子は一瞬キョトンとします。
「食卓を飾る????」
というふうに
言葉の意味を探ります。
そして
「あらいいじゃない!飾るなんて素敵
どんなオシャレをしていこうかしら」
と返し
相変わらずガツガツ食い続ける、と。

念のため言っておきますが
ここがオチじゃないですからね。

なんか凄い話だなあ
と何十年たっても
思い続けられる力が
「谷岡ヤスジの神回」にはあるのです。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック