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全力リラックス!辻タダオ
おぐまゆきとのユニット「中前適時打」メンバー辻タダオのブログ。生涯一東北楽天ファン。中前適時打は2016年4月結成。
隠せば探される
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さてユニット中前適時打「一時活動休止中」
ってことだったのだが、それはもう「解除」になっており
活動「再開」し「予定」は続々入り始めてはいるけれども、
いまはその再開前のエアポケット的な休止タイムなので
互いにいろいろインプット多めの時を過ごしており
相方おぐまも自らのブログでDVD備忘録を書いてもいたし
私もそれを真似るもなにも、もともとここのブログには
「input備忘録」ってゆういま使ってるこのカテゴリーも
だいぶ前から設置してあったので久々に長文いってみよう。

基本ネットスラングはあまり使いたくないと考える者であるが
これは「DQNの鍋パとその後」を描いた肉食系恋の鞘当て映画である。
なにしろ宣伝のキャッチコピーが
「ゲスで!エロくて!!DQN(ドキュン)」だし。
見終わって「看板に偽りなし」と誰でも思う類のものである。

で自分によくありがちなことなのだが
映画を語るようでいていつのまにやら「自分語り」になってる
ってなことに今回もなるだろう
というかいまからもう明確にそうする、
おれは「恋の渦」を借りて自分語りをこれからする!
と宣言する。

で、だ。
肉食系の世界ってのは
いまもむかしも変らないってことで
私はこの映画の時代設定よりもはるか前
モバイル端末が大衆化するだいぶ前
平成初期の頃にこの映画のような世界に居たことがある。
「職場」が「ディスコ」だった時だ。

世界の北野のアウトレイジの宣伝文句が
「全員悪人」なのだが
それをもじれば
「全員肉食系」の世界とでもいうか
客側店側ほぼ例外なく全員肉食系!
みたいな。
いやほんとに嘘でも誇張でもなく
若年女性客が男性従業員に
「あたし飢えてるの」と迫ってくる世界なわけだ。
「あ、いやおれ飢えてないっす」と返すほかないわけだ。

じゃなんでそこにいたのかというと
総合レジャー会社に
新卒社員としていたので
「実地研修」で期間区切られて放り込まれた
と。

いろんな業種「体験」して
最後に自分に合いそうなのを選べ
と。

ほぼ30年近く経ったいま思うのは
金もらったうえに冒険させてもらいました
ってところか。

念の為明記しておくけど
「肉食系若年女性客」とはやってない。
一切やってない。

その「やるやらない」に関して言えば
バブル弾けたあと
とはいえ
小谷野敦の童貞放浪記も
「草食系」っていう広告代理店用語も
影も形もない頃であり
とにもかくにも
人間やれるものならできるだけやっておけ
ってな空気に満ち溢れた時代だったと思う。

「やるとかそうゆうの興味ないんすけど」
とか
「やりたくてもやれないんすけど」
みたいな存在は
いないことになってた世界というかなんというか。

で「恋の渦」はガラケーとスマホ共存くらいな
近い過去
の時代設定なんだが
私が身を置いた「バブル直後」の肉食世界は
当然モバイル端末は大衆化していないので
もっと心穏やかでのんびりしていたのかというと
全然そんなことはなく
むしろこの「恋の渦」のDQNぶりをはるかに超える
鬼の所業みたいなのがはびこっていたのではないか、と。

ネタバレしないように
細部は省いて書くが
モバイル端末ってのは
恋の渦の舞台設定においては
「ばれない浮気」に役立つ道具
でもあり
「浮気がばれる」道具
でもある。

ばれるばれないいずれにせよ
そこにはとりあえず
「隠す」
というか隠そうとする心性が働いている。
それが羞恥心にせよ自己保身にせよ。

でモバイル端末無しのバブル直後の肉食世界なんだが
そうゆう飛び道具のない「肉弾戦」なので
恋の鞘当て
みたいなのが始まるととても悲惨なことになるのだ。
どうゆうことか。
男女どちらと問わず
「一人」の存在を複数で争ったとする。
争ってる側がそりゃもう必死だったとする。
そしたらもう恥も外聞もなくそれこそ恋の渦の「鍋パ」みたいな席で
「おれこいつとやりました」
とか
「こいつはおまえとおれとあいつとやってます」
とか
そうゆう恐るべき暴露合戦が当事者を目の前にして始まる!
みたいなね。
「モバイル端末を使用して
上手い事隠蔽してその場をとりつくろう」
ってゆうある意味「文明的」な行動の介在する余地がない!
みたいなね。

機器の進化によって
人間の行動様式も洗練化されてるのではないか、と。
「恋の渦」を見て感じたのはまずはそこだった。

で、あとはたまたま直近で見てた
ヒッチコックの「ロープ」との比較だ。
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これは
「欧米」の「上流階級」の観念的な「殺人」が題材。
恋の渦は
日本のDQNの「浮気」が題材。
まあ「浮気」というよりは「性的放縦」としておくか。
ロープの「殺人」は「死体」にしておこう。

ロープでは「死体」を隠そうとする。
恋の渦では「性的放縦」を隠そうとする。

限られた場所で何かよからぬものを隠そうとする
ってのが
この二つの映画の共通点ってわけだ。

時代も人物も洋の東西も設定も違うけど
どちらも
「限られた場所で何かを隠す
ことを描くことによって生まれるサスペンスを味わう映画」
だ!と。

あとはどっちも芝居というか舞台が元になっている、と。

で自分個人としては
見終わった時の感覚も近い。
「隠すべきよからぬこと」が描かれてるので
「さわやか」な気持ちには全くならないんだけど
なんか細かいところのサスペンスが快感だったなあ
みたいな。

隠されるものは「死体」だったり
性的放縦」だったりするけど
もっとみもふたもない言い方をすれば
誰しもが持つ
「ゲスな心の有り様」
を隠そうともしている。

ロープでは「ガチで逝っちゃってるエリートの選民思想」であり
恋の渦では「イケてない者を見下すイケてないやつの心持」である。
どっちもほんとに「ゲス」である。
ああなんてゲスなんだろう
でもおれにもそうゆうゲスなところ皆無とはいいきれないなあ
ってゆうような背徳感を見る者に味わせる効果を発揮している。

ロープでは何にも知らない小市民という設定で
死体になった被害者の父親も出て来る。
で犯人役ジョンドールの「ニーチェ超人思想援用からの
殺人行為正当化演説」を聞かされた時、
「年寄りにはそうゆう話題はちょっと」みたいな
不快感を表すセリフを吐くのだった。

背徳感もいいけど
やっぱそんな極端な考えはちょっとどうかと思うよ、みたいな
そうゆうワンクッションがあるわけだ。

で恋の渦だとそれは「イケてない」設定の
「タカシ」の役回りなのか。

ということで
備忘録なので
自分語り交えて
「恋の渦」を強く薦めるでも貶すでもなく
とりとめもなく終わろう。

薦めも貶しもしないけど
自分としては見てよかった映画だったとわりと強く思う。
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