角のスナックの
可愛いあの娘と
紙飛行機を折りました
裏表ビッシリの新聞のチラシで
ぼくが住んでいる13階の
手すりの錆びたベランダから
ただ売りたいが為の紙切れが飛んでく
これでひとまず
ぼくら二人で
何事かを
成し遂げた
もうこれ以上何も
望まないよ
、なわきゃないだろう。
可愛いあの娘は
飛行機とばすと
目で追いながらつぶやいた
あれは昨日今日
そしてあしたの私ね
青い屋根白い壁の隣の
光る窓を通り過ぎてから
素知らぬ振りした
ビルの向こうに落ちてく
ぼくはおもわず
寂しそうな
細い肩を
抱き寄せた
もう他には何も
欲しくないよ
、なわきゃないだろう
今日はひとまず
さよならだね
だけどまた
逢いにいくから
いつかぼくのもとに
来る日まで
角のスナックへ