いろいろあるじゃないですか。
目黒とか六本木とか代々木とか
ほんとよりどりみどり。
で、それらはどれも
山手線の円内
にあるような「都心」なんで
当然周囲は栄えてますから
居酒屋とかその他諸々いろいろあるでしょう。
じゃ仮に舞台は
目黒の有名な結婚式場から
徒歩5分圏の「居酒屋」だとしましょう。
いまは秋なので
このお話の時期も秋ってことで、
時間は終電過ぎて少し経ったくらいの午前1時から2時の間。
そのなんてことはない「チェーン居酒屋」の
テーブル席の一方に
バカップルにしか見えないカップルが居まして、
オーダーも控えめな感じで、
なんか「二人の世界」を作ってます。
この二人は、特に「二人で作る生涯設計」ってところまで
具体的な将来図は持ち合わせてないんですけど
まあいずれ結婚するのかな、とか
籍いれるのかな、とか
それくらいのレベルの恋愛感情であれば
そこそこ盛り上がってるわけです。
で、いまは「共通の友人の結婚式」の帰り、に居酒屋にしけこんでる
ってゆうような設定にしておきましょうか。
で、なんにせよ二人は
まだまだ子供、というか
そんなに世間の荒波にもまれてきたわけではない、というか
いずれにしても
傍目に見て「この二人にまともな家庭生活を営める能力があるようには思えない」感じです。
周りからそう見えるうえに
当人たちにも「どうしていいかわからない」面がある、と。
で、隣のテーブルに
ひとり突っ伏している
「牧師」風の服装の中年男がいました。
なぜこの時間この場所でそうしているのかという経緯について詳しいことは不明ですが、
察するに
「連れのお客様」はもういないようです。
なんだか「ひとり取り残された」みたいな。
でなければ最初からひとりだった、とか。
ちょっとよくわからないのです。
で「二人の世界」に没入していたカップルは
その牧師の存在など
最初は全く気にもとめてません。
うーん、
と唸りながら牧師が目覚めます。
そして周囲の状況をぼんやり眺めつつ、
隣のテーブルの若い二人に
なにやら意味不明の言葉をかけました。
ここから物語は始まるのでした・・・・・・・